真嶋潤子の最近の活動

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 ポルトガルはリスボン新大学で、ヨーロッパ日本学会と共催のヨーロッパ日本語教師会での研究発表(口頭発表)の後、フランスのストラスブール大学の研究者に会い、情報共有と出版の話などをして有益でした。

 ストラスブールはご存知かもしれませんが、過去に何度もドイツとフランスで領地の取り合いがあった(帰属が5回も変わった)、ドイツに接しているフランスの一地方アルザス地方の中心都市ですが、欧州評議会の本部やヨーロッパ議会などヨーロッパの平和・人権・文化の面(特に言語政策面)での重要事項を決める際に中心となってきた観光都市です。

 交通の要所であることからも、人の移動が多く、現在も移民が多く住んでいます。その移民の子どもたちの文化適応や、社会の移民受入側のマジョリティのフランス人(アルザス地方のアイデンティティをもつアルザス人)の子どもたちへの「異文化理解教育」の専門家(元々は英語教育のご専門)であるAndrea Young先生に、お忙しいスケジュールの合間を縫って、時間を取っていただくことができてお話ができました。お会いしたのは3度目かと思いますが、今回はようやく私が代表を務める日本での科研の研究成果を紹介することができ、大変興味を持ってもらえました。

今後の出版の話や情報もいただき、大きな収穫がありました。

2017年9月2日までリスボンにいて、4日(月)にお会いしました。
パリ日本文化会館にて

  パリ日本文化会館にて


 9月7日にはパリに向かい、パリ日本文化会館で国際交流基金の方にお話を聞きました。フランスの日本語教育事情としては、今年から高校(リセ)で日本語を教える資格を持つ教師選抜のための国家試験が始まったということです。今年は2名の合格者が出たそうです。この2名は国際交流基金の企画による短期自主研修で日本を訪問し、実は私のゼミにも来てもらって話をしてくれました。こちらの学生にとってはいい刺激になったようです。
 
 8日には日本語教育でも有名な多言語セクションを有した「サン・ジェルマン・アン・レイ・インターナショナル・スクール」を訪問しました。2度目の訪問でしたが、今回は日本語セクションのディレクターに就任された村中さんにお目にかかりました。

 ここは、フランスの高級住宅街にあるインター校で、恵まれた環境でバイリンガル教育を提供しているインターナショナル・スクールですから、IB(国際バカロレア)を取れるプログラムを提供する大変さや、保護者会が全面的に支援(経営)している学校であることの特殊性、学校内の他言語セクションとの関係など、日本語プログラムの責任者ともなると、仕事のやり甲斐もあるけれども、その重責を担うのはなかなか大変そうでしたが、着々とテキパキとさばいておられるようで頼もしいなと思いました。