ドイツの大学生における日本語学習の動機

----初級学習者の意識調査----

真嶋 潤子


1はじめに

世界的に見ると日本語学習者が漸次的に増加しており(国際交流基金 2000)、各国の日本語教育事情が『世界の日本語教育』(国際交流基金 1991-)や『日本語教育』(日本語教育学会)を始めとした媒体で、少なからず報告されている。とは言え、海外の個別事情を見ようとする時、たとえばドイツの大学で日本語を学ぶ人たちの実像は、日本に十分に伝わっているだろうか。その国と日本との歴史的経緯や現在の関係のあり方にもよるが、旅行や仕事で出かける人が増えても、当地の日本語学習者の実像となると、なかなかわからないものである。筆者自身もこれまで短期間ながら数回滞在したにもかかわらず、ドイツの日本語学習者の像というものを具体的には結びきれず、素朴な疑問として「どんな人が、どんな動機で」日本語を学び、そして「何を感じているか」、日本語学習を続けている人もやめた人も「何故なのか」を知りたいと思っていた。ことに教師養成に携わる立場から現場理解のために知っておくことは有益であると思っていた。

本稿では、ドイツに滞在する機会を得た筆者が、当地の3つの大学で日本語教育に携わっている教員の協力を得て行なった初級学習者の意識調査結果を報告する。それによって、ドイツの大学生の「等身大」の実像の一端が伝わることを願っている。

本調査全体では、学習者の背景、既習度、学習動機、目的、日本語学習時間、授業以外の努力、クラスメートとの学習、学習スタイル、日本語の困難な点・容易な点、日本語学習の魅力、継続意志、授業への要望といった様々な観点について計21項目の質問をした(アンケートの全文は、添付資料)。調査結果のうち、本稿では特に「学習動機」に絞って報告することとし、その他の観点については稿を改めたい。


2 先行研究

2-1 ドイツの日本語教育と動機研究の概観

ドイツにおける日本語教育事情については、ゲーネンツ(19942001)のドイツ全体の包括的な報告や、ブルーメ・小島(1991)のリポート、また飯島(2001)のハイデルベルク大学に関する報告などがある。しかし、いずれも制度的な事情や文化的歴史的な事情をふまえた現状について、教える側から、つまり日本語を習得するという行為から考えると「外側」から見た報告であり、学習者自身が何を感じ、何を考えているかという「内側」からの視点ではない。ドイツのどの大学で何人の学習者がどんな教員からどんな教材で日本語を学んでいるかといった概観はこれらに譲るとして、本稿では現在日本語教育が行なわれているという約40のドイツの大学のうち、調査が容易にできた3つの大学を選び、その学習者の本音に迫ろうとした。

 言語学習者の「動機」をテーマにした研究は、英語教育を中心にしておびただしい数にのぼる。「効率的な言語教育」を究極的に目指した「動機研究」は、古典的とも言えるGardner & Lambert 1959)をはじめ、アメリカを中心に多数なされてきた(Carroll 1962; Gardner 1985; Crookes & Schmidt 1991ほか多数)。Gardner1997)によれば、1985年以降言語教育のMotivation関連英語論文だけでも227本にのぼる。「動機研究」へのアプローチとしては、a) 「動機」と「到達度」の関連性を見るもの、b) 「成功する学習者」を予測するための手段として「動機」を測るもの、c) 「学習者の個人差」の一要因として「動機」を捉えるものといった研究があるが、最近は「動機」の社会心理学的研究 Spolsky & Cooper 1991Dittmar et al. 1995, 1997)も注目されている。しかし、ほとんどの研究が「第二言語教育(SL)」での調査である。本稿では、「(ドイツの)学習者がどのような動機で学習しているか」の調査報告を行なうが、これは「外国語としての日本語教育(JAF)」の現場理解を目指した動機の研究と位置付けられるだろう。


2-2 日本語教員からみた「日本語学習の動機と目的」

これまでにも「動機」に着目した教員側からの説明ないしコメントは報告されている。ドイツの大学における日本語教員の立場からは、その教育現場の環境や大学という制限の中で、何のために(目的)また何を目指して(目標)、自分が日本語を教えているかということが問題になる。

一例を挙げると、「(ハイデルベルク大学)日本研究学科での日本語教育の目的は、(中略)研究、修学に必要な日本語教育の養成にある。それを重要な順にあげれば、第一に専門文献の読解力、第二に必要な資料や情報を収集するための質疑応答力、第三に講演や授業などでの聴解力、第四に討論に参加できる聴解、発話力であろう。」(飯島 p.4)というように、制度や(専門教育を担当する)教授陣の意向などから、規定されることが多いようである。教員自身の日本語教育への考え方や信念からは、「しかし、外国語教育(学習)の目標は、目標言語を理解し、使ってコミュニケーションできるようにすることにある。」(前掲書 p.8)といった本音も聞かれる。

日本語学習者を長く見てきた経験のある教員からは、「外国語としての日本語教育(JAF)」の限界に対して、諦めに似た感慨も聞かれる。

「...外国では、語彙・シンタクス・文字に関しては、しっかりした基礎知識習得のための授業ができるが、十分なコミュニケーションの力がつくような授業はできない...(中略)今よりずっと多くの学生が、日本で知識を深めるための機会を与えられるべきであろう。こうなれば同時に、日本語学習者の動機が、就職に有利だということのみに基づく者も、日本の社会文化的条件を直接自分の目で確かめることが可能であろう。特に近年注意を引くようになったのは、物質的な動機が中心にあり、人間・文化そのものに対してはほとんど関心を示さないことである。」(ゲーネンツ 1994, p.165、下線は筆者。)

現在の大学生においてもこのように言えるかどうかも含めて、調べる価値があると考える。


3 ドイツの3大学でのアンケート調査

3-1 被験者

調査地は、(a) ドイツ西南部に位置する人口約10万の大学町テュービンゲン、(b) 日本でも観光地として有名なハイデルベルク、(c) 西北部にある大商業都市デュッセルドルフの各地にある大学である。いずれの大学でも、日本語を専攻することができ、2年間(4学期)の基礎課程では日本語専攻または副専攻の学習者が学んでいる。2001年夏学期現在で、各大学の2学期目(すなわち1年目の後半)のクラスで、本調査への協力をしてくれた被験者の内訳は以下の通りである。

1 被験者内訳 (数字は人数)

テュービンゲン大学
ハイデルベルク大学
デュッセルドルフ大学
男:女
6:12
4.13 (2は無回答)
3:10
ドイツ人:外国人
17:1
12:7
11:2
合計
18
19
13


3-2 調査方法:「アンケート調査」

 本調査に使用したアンケート用紙を作成するにあたり、次のような手順を踏んだ。

(1) 教員へのインタビュー/授業見学:20014月〜6

(2) アンケート用紙作成(原案/改訂/翻訳):20014月〜6

(3) アンケート実施:2001年6月〜7月

調査は、質問紙に母語で回答するアンケート調査であり、質問内容によって選択式回答または自由回答を求めている。質問項目を選定するための前段階として、この3大学および別の2大学も含めた日本語の授業観察(合計10時間)および教員へのインタビュー調査(6名×4060分)を行なった。そこから得た情報および疑問点をもとに、アンケート調査用紙の原案を作成した。

特に筆者が興味を持ったのは、学習者間の関係と教室内インターアクション、また彼等の母語と大きく異なる体系をもつ日本語という言語の難しさおよび面白さをどう捉えているのかといったことであった。授業を観察していると学習者間の信頼関係や友人関係が垣間見られ、また教員の話から、ドイツ人の大学生というのは、少なからず授業外でも一緒に勉強する機会を持っているということであった。これは筆者には意外であったので、是非質問してみようと思うに至った。

質問項目は、各大学の教員とも随時相談し、内容および翻訳を推敲していった。各大学の日本語の授業で主旨説明及び用紙の配付を行なったが、得られた有効回答は表1に示したように、3校からそれぞれ(a) テュービンゲン大学18 (b) ハイデルベルク大学19 (c) デュッセルドルフ大学13名の、計50名であった(回収率約80%)。


3-3 調査の限界

 本調査のようなデータ収集による実証的研究の常として、データから得られる結果を解釈し一般化するためには、信頼性・妥当性のいずれの点においても限界があることを指摘し認識しておかなくてはならない。

まずデータの「信頼性」においては、サンプルの取り方と被験者の人数に限界がある。ドイツの3大学でのみ行なったものであることと、その中でも調査時に最も人数の多かった2学期目の学生のみを対象としたことである。また調査の「妥当性」については、a) 質問項目の質の問題、b) 調査時までに日本語をやめた学生からの回答がほとんど得られなかったこと、c) アンケート用紙への筆記による自己申告であるという方法上の問題が考えられる。しかし、a) は4人の現場の教員の意見を取り入れることで、b) はやめた学生へも郵送および人づてに調査用紙を配付し回収を試みたことで、c) は用紙配付時に調査の主旨を説明し理解をえることで、できる限り妥当性の高い結果がでるようにしたことは事実である。

以上を踏まえて、次節では「動機」に関する調査結果を報告する。


4 調査結果 

4-1 「動機」関連項目

アンケート質問項目のうち、以下のものが「学習動機」に深くかかわると思われる。


<学習者が直接「動機」だと挙げているもの>

#7)日本語学習の動機 Ziel des Japanischstudiums an der Uni.

#8)大学での日本語学習の目標 Ziel des Japanischstudiums an der Uni.


<「学習動機」に影響を与えていると推測される「クラスメート」に関連するもの>

#13)クラスメートとグループで勉強することはあります(した)か。 Haben (Hatten) Sie Gelegenheit, mit Ihren Kommilitonen in der Gruppe zu lernen?

#14)クラスメートがあなたの日本語学習に影響を与えていると思いますか。どんな影響ですか。 Glauben Sie, Ihre Kommilitonen nehmen bei dem Lernen des Japanischen auf Sie Einfluß?Welchen Einfluß?

 

<日本語学習の困難点とその魅力に関するもの>

#17)日本語学習において、何が易しく、何が難しいと思いますか?他の外国語とくらべても良いです。Was ist Ihrer Ansicht nach beim Lernen der japanischen Sprache besonders schwierig und was besonders einfach (vielleicht auch im Vergleich zu den anderen Fremdsprachen)?

#18)日本語学習において、何が面白いですか?何が魅力的ですか?Welche Aspekte sind für Sie beim Japanischlernen interessant oder attraktiv?

 

<日本語学習の継続意志に関するもの>

#19)日本語を続けますか。 Wollen Sie Japanisch auch weiterhin lernen?

#20-1)日本語の学習をやめようと思ったことがありますか。 Haben Sie bisher gelegentlich daran gedacht, mit Japanisch aufzuhören?

#20-2)「はい」の場合、どんな時ですか。Wenn ja: Was hat Ihnen Anlaß dazu gegeben?

#20-3)やめるのを思いとどまった理由。Aus welchem Grund haben Sie dann doch weitergemacht?

以上の項目について、得られた回答を次節にまとめる。

 

4-2 学習者の声

以下の数字はTübingen + Heidelberg + Düsseldorf大学でそのように回答した人数を示す(合計50名)。自由回答の部分は、集計のためキーワード分類を行ない、多いものから列挙した。


7 日本語学習の動機(複数回答)

1) 将来の職業に生かしたい:15+16+10= 41人

2) 日本への興味:14+ 13+ 8= 35人

全て(0+2+1)文化(8+6+3人)、美術/芸術(3+2+1人)、生活様式/マナ−(3+0+1人)、日本人/国民性(2+0+0人)、歴史(2+1人)、社会構造(0+0+1人)、仏教(0+0+1人)、漫画/アニメ(2+0+0人)、美学(1+0+0人)、伝統(1+0+0人)、政治(1+1+0人)、伝統スポ−ツ(1+0+0人)、漢字(1+0+1人)、社会(0+1+0)、文学(0+1+1)、経済(0+1+0)、中国との比較(0+1+0)

3) 日本への接点:11+7+6 = 24人

空手(3+0+2人)、柔道(3人)、薙刀(0+1+0人)、剣道(0+1+0人)、日本人の友人(3+2+1人)、高校の授業(2+ 0+ 0人)、母(1+ 0+ 0人)、舞踏(0+0+1人)、アニメ(0+0+2人)、映画(1+ 0+ 0人)、文通(0+2+ 0人)、親戚(0+0+1人)

4) 日本語への興味:15+15 + 10 = 40人

5) その他:

   半分日本人なので(1+0+0人)、アジアに関心があるので(1+0+0人)、

自分への挑戦として(1+0+0人)、知らないものへの興味(0+1+0人)

 ここからわかるのは、日本語の学習動機として「将来の職業」のためと「日本語への興味」がいずれも8割を越す高率で挙げられていることである。

ところで「日本への興味」として挙げられている「漫画/アニメ」であるが、数字の上ではわずかにしか現れていないが、テュービンゲン大学の2学期目の学生の間では「漫画同好会」ができているほど人気があり、教員の話でも、例年「漫画/アニメ」を日本語を学ぶきっかけとして入って来る学生が少なからずいるとのことである。また、「授業以外に何か努力しているか」という質問と「学期休みの間に日本語の勉強をしたか」という別の質問で、「漫画/アニメ」を見たという答えが8名(3+2+3)あったが、日本の漫画やアニメが一部の学生にとってであれ、無視できない存在として日本語学習動機にも影響を与えていることは注目に値するだろう。

次に尋ねた「大学で日本語を学ぶ目標」の結果を見ると、「日常のコミュニケーション」が8割を越す高率で挙げられている。これは飯島(2001)の指摘する言語学習の目的と呼応しており、重要である。


#8 大学で日本語を学ぶ目標

1) 日常のコミュニケーションをマスターしたい17+17 + 8 = 42人

2) 専門分野でコミュニケーションできるようになりたい13+ 10+ 5 = 28人

3) 言語のプロ(通訳、翻訳業など)になりたい4〜6+7 +4 =15〜17人

4) その他    日本「通」になりたい(2+0+0人)、アジア文化を深く知りたい(1+ 0+ 0人)、

日本映画に関する仕事に就きたい(1+ 0+ 0人)、ジャーナリスト志望(1+1+0人)、通訳志望(1+ 0+ 0人)、証券取り引き所で株取り引きをしたい(1+ 0+ 0人)、エキゾティックな言語(0+ 1+0人)、文学を読む(0+ 1+0人)、外交、貿易の仕事(0+ 1+0人)、日本に行った時の適応(0+ 1+0人)、中国学のため(0+ 1+0人)、本を読むため(0+ 0+2人)、日本文学と文化をもっと理解する(0+ 0+ 1人)、日本で働きたい(0+ 0+3人)


それでは、この日本語による「日常のコミュニケーション」を目標に掲げた多くの学習者は、そのためにどのような努力をしているのだろうか。次の質問を見ると、「外国語としての日本語」を学ぶというインプットの少ない言語環境を改善するため、色々な努力をしていることがわかる。「日本の映画やテレビ」を始め、主に日本人留学生と「タンデム・パートナー」として日独語の交換レッスンをしたり、日本人の友人との交流を行なう等、授業で扱う教材の範囲を越えて、インプットを求める彼等の姿が現れている。


13 授業以外の努力


日本の映画やテレビを見る(6+ 3 + 4人)

タンデムパートナーと会う(3+ 2 + 1人)

日本人の友だちとのつきあい(2+ 4 + 3人)

日本の本や雑誌、漫画を読んでみる(0 + 3 + 3人)

日本人に手紙を書く (0 + 3 + 0人)

漢字の勉強をする (1 + 0 + 2人)

語彙トレーナー(コンピュータ−)(2+ 0 + 0人)

バックグランドミュージックのように常に日本語を室内に流すようにする(1+ 0 + 0人)

インターネットで日本語の新聞を読んだり、チャットでおしゃべりしたり(1+ 0 + 0人)

日本企業でアルバイト (1 + 0 + 0人)

教科書のカセットを聞く(1+ 0 + 0人)


無 他のことをする余裕は無い(4+ 5 +1人)


さて、次に尋ねたのはドイツ人大学生がどの程度「グループ学習」をしているか、またそれをどう評価しているかということである。以下にみるように、7割強(36名)の学習者が、頻度の差はあれクラスメートと一緒に勉強している。教員の話によると、グループで勉強するのは成績の良し悪しに全く関係がないそうである。成績の良い者は「人に説明することで、自分の理解が深まったり、弱点がわかったりする」と考え、クラスメートと勉強することの利点を積極的に評価しているようである。

15 クラスメートと勉強することがあるか。

1)いいえ1+ 6 + 4 = 11人

2)はい、一度1 + 4 + 0 = 5人

3)はい、何度か10+ 7 + 7 = 24人

4)はい、よく5+ 1 + 1 = 7人

無回答1 + 1 + 1 = 3人


16 クラスメートの存在が日本語学習に影響を与えているか。あるとすれば、どんな影響か。

ない9 + 4+ 3 = 16人


ある9 + 9 + 8 = 25人


無回答1 + 4 + 2 = 7人


(+)の影響 (「ない」と答えた人でも)

ー 他の人との比較で、自分の弱いところが分かる。それで、学習方法を考えなすことができる。

ー やる気がでる。励ましになる。

ー みなといっしょに勉強するとひとりでやるより長く勉強する。早く正しい方向に進むことができる。 

ー 他の人に説明することで、自分の理解が深まる。

ー 他の人の学習方法を参考にできる。漢字の覚え方など、役に立つ情報を手に入れることもできる。


()の影響 (「ない」と答えた人だが)
ー 他の人の悪い発音に慣れてしまう。


 次に、日本語を半年以上学んでみて、何を易しく何を難しく感じているかを尋ねた。「易しい」または「難しい」と感じる理由について得られた自由回答も列挙するが、率直なコメントが出されており興味深い。特に「語彙と漢字は難しいのではなくて、学習にひまがかかるのが問題」といった客観的な観察は適確であろう。


17 日本語の学習でやさしい点、難しい点。(他の外国語との比較も)そして、その理由。

易しい点 文法5+ 6 + 6 人

発音1+ 3 + 1 人

字2+ 2 + 0 人 (うち1人は、漢字の字義を挙げた。)

語彙3+ 0 + 0 人

会話2+ 0 + 0人

独文和訳1+ 0 + 0人

聴解1+ 0 + 0人 (母親が日本人の人)

外が少ない1+ 0 + 0人 

 

理由は何だと思うか?

 易しいのは発音だ。理由は、特に難しい音がないから。

 易しいのは文法で、その理由は、時制や名詞の性や格による変化がないから。

 易しい方といえば、文法。理由は、自分は文法のような論理的な体系がすぐ理解できる方だから。

 

難しい点
漢字13 + 13 + 9人 (うち4人は、漢字の音訓別読みを挙げた。)

語彙6 + 3 + 2人 (うち1人は、音が似ている点を挙げた。)

文法・構文1 + 7 + 0 人

敬語0 + 4 + 1 人

同音異義語0 + 2 + 0 人

言語の特殊性0 + 2 + 4 人

聴解5 + 0 + 1 人 ( 話し言葉と書き言葉、 女言葉と男言葉の相違

会話1 + 0 + 1人

発音1 + 0 + 2 人 (短縮形)


理由は何だと思うか?

ー 難しいのは語彙。理由は、語彙を覚える時間が不足していることと、語彙の音が似ていることだ。

ー 難しいのは、聞き取った言葉を文字に置き換えること。理由は、同音異義の語彙が多いこと。

ー 語彙。英語やフランス語に比べ、頭に残ってくれない。理由は、ヨーロッパ言語には語彙間に共通点があるから

ー 難しいのは語彙、理由はドイツ語、英語、フランス語との共通点がないため、記憶の足掛かりが作れないこと。

ー 難しいのは漢字と語彙。理由は、語彙を覚えるための手がかりがないこと。ただ、語彙を覚える時、漢字といっ しょに覚えようとすれば、覚えられる。

− 難しいのは第一に文字だ。理由は、似ている字が多いから。

ー 難しいのは、漢字。理由は、かんたんなアルファベットに慣れている者には、画数の多い漢字は複雑と感じられ 更に、似ている字が多いこと。

ー 易しいのは漢字。理由は、自分は視覚的な記憶に強い方だから。しかし、語彙を覚えるのは困難だ。

ー 難しいのは漢字。理由は、読みと意味がそれぞれ多数あるので、なかなか全部覚えられない。

ー 漢字の読みが難しい。理由は、同じ漢字がその場その場で違う読み方をし、また、それが他の漢字と似た読み方 だから。

ー いちばん難しいのは漢字。読むのは書くことより易しい。理由は、漢字を習い覚えるのはかなり大変なことで、 始終それと関わっていないとすぐ忘れてしまうから。

ー 語彙と漢字は難しいのではなくて、学習にひまがかかるのが問題。

ー それから、漢字と聴解が難しい。理由は、日本語が異種で、他の外国語との共通点がないこと。

ー 漢字の知識が少ないと、日本語の語彙には同音異義の語が多いために理解不可能になるから。

ー 全く異種の言葉で、文の構造がちがうので、慣れるのに時間がかかるから。

ー それから、構文を取ること。理由は、日本語が異種の言語だから。

ー 難しいのは聴解と会話。それから、漢字の読み。理由は、日本語にヨーロッパ言語との共通点がないから。

ー 難しいのは聴解。最初は特に(今でもそうだが)みんな同じように聞こえた。何度も繰り返して聞くうちに慣れてきた(特に、動詞とその終わり方)。理由は、たぶん日本語には母音が多いため、速く話したり、音が省略されたりする時に、同じように聞こえるのだと思う。

− 話し言葉と書き言葉との相違。それから、女言葉と男言葉の相違。理由は、このような大きな違いをドイツ語や 英語で知らなかったから。この違いのために、(書かれた)テキストを読む方が映画を聞き取るのよりも易しく感じられる。

ー 難しいのは読解。理由は、正しく訳すためには、語彙、漢字、文法+例外を一時に知っていなければならず、ま たそれを自然な、いいドイツ語にしなければならないため。

ー 独文和訳の練習で、日本語文を考える時に、まずドイツ語から出発するくせがついてしまう。

ー 難しいのは、日本語を習得するためには貫徹力が必要だということ。語学の才能とか話術とかいうものも必要ではあるが、それ以上に努力と忍耐と貫き通す意志力が必要だ。


次の質問は、日本語学習の魅力についてである。「難しいもの」のトップも「魅力的なもの」のトップも漢字であるところはなるほどと思わされる。難しいものであるからこそ挑戦して面白いのだろうし、その困難を克服する喜びが魅力にもなるのだろう。「学習動機」にもつながる相乗関係がうかがえる。

18 日本語学習において、何が面白いですか?何が魅力的ですか?

漢字(文字)           6 + 4 + 6 (人)

全く新しい、エキゾチックな言葉  5 + 5 + 2          

文化               3 + 4 + 3          
日本語ができるようになること   4 + 5 + 0
他の人ができないこと       2 + 2 + 1

日本人と会話すること       4 + 0 + 1
語彙               1 + 1 + 1

文法の特殊性           1 + 0 + 1
就職(仕事)に有利        0 + 2 + 0
一般的言語的興味         0 + 2 + 0

 

 日本語の受講生が今後も続けるつもりかどうかを尋ねたところ、回答者全員が「はい」という答えをした。

21 日本語学習を続けるか

はい      18 + 19 + 13 = 50人

いいえ     0 + 0 + 0 = 0人

 

 しかし、被験者50人は一枚岩ではない。3割強(17名)の学習者が「日本語をやめようと思ったことがある」と答えている。その理由(#21-2)からは、日本語学習の困難点と、時間がかかることの大変さが現れている。

 

21-1 やめようと思ったことは?

ない        10 + 13 +10 = 33人

一度ある      2 + 2 + 2 = 6人

何度かある     6 + 4 + 1 = 11人

 

21-2 「はい」の場合、どんな時か。

ー 学期末試験に落ちた時 (2人)

ー 時間をかけても、それに見合った効果が出なかったり、間違いばかりの時

ー 最初、クラスについていけなかった時、それから、語学の才が無いと思った時

ー 追われるばかりで、ついていけなかった時。また、聴解がさっぱり分からなかった時

ー 他のことをする時間がないにもかかわらず、日本語で進歩した感がなかった時

ー 毎回、決まりきった授業プラン、たいくつな会話の授業

ー 漢字学習のための時間の多さに困って

 

 上記のように、日本語学習が大変で時間がかかるにもかかわらずやめないという理由は、興味深い。

21-3 やめるのを思いとどまった理由。

ー 私は一度始めたことは最後までやりとげたい方だから。(3 人)

ー 日本の文化や日本語への興味が強かったから (3 + 0 + 1人)

ー クラスメートに励まされて。(2人)

ー 試験に落ちたのは、自分の勉強が足りなかったということが自分で分かっていたから。(2人)

ー どうしても日本語ができるようになりたいから。

ー 漢字の悩みよりも、関心の方が強かったから

ー 先生と話して。

ー 本語が必要だったから。

ー 私にとって本当に大切なものだら。

ー H. の日本学では、私は本当に気分よくいられるから。時間がかかってしかも全然易しくないけど、楽しいです。他にこんなに気に入った科目は知りません。

ー 日本学研究室で、私はとても気分よくいられるからです。そして興味とモティベーションが非常に強いからです。

ー 私は外国語に興味があります。私は韓国人だから、他のアジアの外国語を知るべきだと思っています。

ー 日本語は自分の将来に必要だから。将来日本人と一緒に働く意志があるから。

ー 大きいチャレンジだし、私は簡単に諦めたくなかったから。


次節では、以上の結果を踏まえて、ドイツ人大学生の日本語学習動機に関する問題を考察する。

 

4-3 考察 

a. 日本語を学び始めた動機としては、「職業選択に生かす」というGardner & Lambert1972)のいう「道具的動機instrumental motivation」を持った者が、今回の調査では8割を越していた。また、大学入学までに日本人や日本のもの(文化)との接点があった者が多いこと、(特に言語学的に)未知のものへの知的好奇心が強いようである。Gardner & Lambert(前掲書)の言う「統合的動機integrative motivation」の不在が指摘できるが、これは「外国語としての日本語学習」という環境の特徴として理解できるだろう。また、これは上級生になったり日本への留学を経ると変わる可能性も出て来ると推測できる。

 

b. 日本語学習の困難点

日本語を半年以上学んだ今回の被験者の回答からは、日本語と既知の印欧語との違いの大きさにとまどったり困難を見い出し、とりわけ文字体系・漢字の学習に時間がかかることを指摘する声が多かった。しかしながら、困難な点は「日本語の魅力/面白さ」と表裏関係にあるとも言え、印欧語との違いの大きさが魅力であるという声も多かった。

日本語の学習には時間がかかっているようだが、語彙や漢字の記憶項目が単純に多いというだけでなく、一度習ったものが授業で繰り返し出て来ないという問題点の指摘は、JFSとしての日本語環境とも相まって重要であろう。


c. 克服法・やめない理由

 「日本語をやめようと思ったことがある」という学習者のあきらめの気持ちの克服法には、次のようなものがある。まず素朴に「時間をかけてやる」ということ、「途中で投げ出さない」「あきらめない」という気持ちを持ち続けること、周りの友人や先生の励まし、授業以外で日本語に接する努力を続けること、知的好奇心の充足を励みにすることなどである。今回の被験者のうち、外的な強制のために日本語を受講しているものはなく、全員自分で決定したことであり、Noels2001)のいう「内因的動機intrinsic motivation」が高いため、途中でやめてしまうことへの心理的抵抗が強かったと理解できる。


d. 日本語学習目標としては「日常のコミュニケーション」だという設定をしている者が多いが、「将来の職業に生かしたい」という学習目的と合わせてみると、日本語の専門家になりたいのではなく、道具として日本語を使って日本関連の職を得たいと漠然と考えている様子がうかがえる。被験者が、まだ就職が眼前の問題にはなっていないという2学期目の学生であることも関連しているだろう。この回答からだけでは、ドイツ社会における日本ならびに日本語の意味・価値・評価については不明である。日本語を学ぶことによって得られる経済的価値や需要も、今回の学習者自身も明確に把握するに至っていないのかもしれない。


5 今後の課題

本稿では、ドイツの大学生が日本語を学ぶ動機の一端を見たが、今回の調査では掴み切れなかった問題点がいくつか残っている。今後の課題として指摘しておきたい。

まず、なぜ他の非印欧語(例えば「中国語」や「韓国語」)でなく「日本語」でなければならないのかという点については、よくわからない。印欧語と距離のある「エキゾチックな」言語なら日本語の他にも多数あるはずである。ここには、ドイツ社会における日本のプレゼンスの現状が絡んでいると予測できるが、今回のデータからは不明である。

また、エシュバッハ・サボー(2001)にも描かれており、本調査でも一部現れたが、漫画やアニメを始め日本の現代文化(ポップカルチャー)の影響が、特に若いドイツ人にはかなり見られるようである。日本人の「ドイツ人の日本理解」に対するステレオタイプを検証するという意味においても、その流入の実態把握が必要であろう。

今回のような初級学習者にとどまらず、日本語の上級学習者では動機の変化があるのかという点も興味深い問題である。また、被験者を大学生に限らず、大学以外で日本語を学んでいる人たちについても調査できるとさらに興味深い。

最後に、ドイツで外国語として日本語を学習することはたやすいことではないし、今回の調査でも、途中放棄を考えた学習者も少なからずいる。そのような学習者の困難点に際して、どういう「励まし」が日本語学習促進に役立つのかという問題は、日本語教員および教員志望者にとってもさらに調べる価値があると思われる。

本稿では、ドイツの3大学で日本語を学んでいる初級学習者に対して、アンケートを使って調査した結果を「動機」を中心にして報告した。学習者自身の声が多少なりとも伝わって、「遠い国ドイツ」で日本語を学んでいる若者への理解や興味が深まれば幸いである。



<参考文献>

飯島昭治 2001「ドイツの大学における日本語教育 ---ハイデルベルク大学における14年の経験から---」(未公刊)

エシュバッハ・サボー, V. 2001「ドイツの日常と教育制度における日本語」(未公刊)

小塩節 1993「日本語と日本文化の輸出」『月刊 言語』Vol. 22. No. 1. 大修館書店 pp.62-69.

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ゲーネンツ, K.J.  1994「ドイツにおける日本語教育の現状と課題」『世界の日本語教育<日本語教育事情報告編>』1 国際交流基金日本語国際センター pp. 157-172.

国際交流基金日本語国際センター 2000『海外の日本語教育の現状(1998)』大蔵省印刷局

谷部弘子 1999「中国の大学における日本語教育の質的変化 ---言語教育と専門性 ---」『日本語教育』103号 日本語教育学会 pp.99-108.

ブルーメ・小島タカ 1991「ドイツの風土・文化と日本語教育」『講座日本語と日本語教育 14 日本語教育教授法(下)』明治書院 pp.343-366.

水谷修 1993「何のための日本語教育か」『月刊 言語』Vol. 22. No. 1. 大修館書店 pp.22-29.

真嶋潤子 2001a「なぜ日本語を教えるのか --日本語教育への姿勢--」『ボランティア教育叢書』第6号 大阪外国語大学 pp.26-41.

真嶋潤子 2001b「書評論文:Research Methods in Language Learning by D. Nunan」『Ex Oriente』第6号 大阪外国語大学言語社会学会 pp.255-270.


Brown, H. D. 2000 Principles of Language Learning and Teaching, Fourth Edition. NY: Longman.

Cascallar, Eduardo C. 1997. The Assessment of Language Learning Aptitude. In C. Clapham and D. Corson (Eds.) Encyclopedia of Language and Education, Volume 7, Netherlands: Kluwer Academic Publishers, pp. 199-210.

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Düwell, Henning 1979. Fremdsprachenunterricht im Scülerurteil: Untersuchungen zu Motivation, Einstellungen und Interessen von Schülern im Fremdsprachen-unterricht Schwerpunkt Französisch. Gunter Narr Verlag Tübingen.

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<資料> アンケート用紙の全文(自由解答欄は省略してある。)


ドイツの大学生における日本語学習

Lerninteresse und Lernfähigkeit des Japanischen

bei Studenten an deutschen Universitäten

20016

 ドイツにおける日本語教育のさらなる進展に貢献するため、ドイツの大学生における日本語学習に関しての意識調査を行います。これはテュービンゲン大学、ハイデルベルク大学、大阪外国語大学の日本語教育担当者の共同研究の一部です。調査結果は個人のプライバシーを尊重し、個人が特定できない形で調査報告書に使用するだけであることを約束致します。みなさんが実際に思っていることを知りたいので、なるべく詳しく、具体的に記述してください。

Hiermit möchten wir eine Umfrage über das Lernen der japanischen Sprache bei Studenten an deutschen Universitäten machen. Diese Umfrage wird im Rahmen einer gemeinsamen Forschungsarbeit von Lehrenden für Japanisch an der Universität Tübingen, der Universität Heidelberg und der Sprachenhochschule Osaka veranstaltet.

Wir versichern Ihnen ausdrücklich, dass Ihre private Daten geschüzt sind und bei einer Veröffentlichung der Ergebnisse eine nachträgliche Identifizierung ausgeschlossen ist. Wir bitten Sie, möglichst ausführlich, konkret und wahrheitsgetreu zu antworten.

 

差しつかえない範囲で書いてください。(Freiwillige Angaben)

                      名前 Ihr Name

                      年齢 Ihr Alter

                      性別 Ihr Geschlecht

                      国籍 Ihre Nationalität

                      日本語は何学期目 Wie lange studieren Sie Japanisch? Semester

 

このアンケートに関して、もう少し詳しいインタビューに応じても良いと思いますか?もしかまわなければ、連絡先を書いてください。

Wären Sie bereit, uns Ihre Telefonnummer oder Adresse zu geben, um es uns zu ermöglichen, Sie eventuell im Zusammenhang mit dieser Umfrage noch näher mündlich zu befragen?

                                

 

1 大学入学前のコース(Schulischer Werdegang bis zum Abitur)

  ( )ギムナジウム(文科系/自然科学系)Gymnasium (humanistischnaturwissenschaftl.)

  ( )その他 Sonstiges                


2 専門 Ihre Fächerkombination

  目標の卒業試験 angestrebter Abschluß


3 母語 Ihre Muttersprache


4 外国語学習歴:(何語を何年?熟達度はどの程度?)

Wie lange haben Sie schon welche Fremdsprachen gelernt? Welches Sprachniveau?

1: sehr gut

2: gut

3: ein wenig

4: gering


5  日本へ行ったことがありますか。Waren Sie schon einmal in Japan?

1) いいえ nein

2) はい ja

2-1 何回 wie viele Male?

2-2 期間は ungefähr wie lange? 合計 insgesamt

2-3 どんな目的で aus welchem Grund?


6 大学入学前に日本語を学んだことがありますか。いつ、どんな機関で、どのくらい?

Haben Sie bereits vor dem Universitätseintritt Japanisch gelernt? Wann, wo (Institution), wie lange?

 

7 大学で日本語を学び始めた動機は何ですか?(複数回答可能)

Welche Motivation lag Ihrer Entscheidung, an der Universität Japanisch zu lernen, zugrunde? (Mehrere Antworten sind möglich.)

1. 将来の職業にいかしたい Ich möchte Japanisch später beruflich nutzen.

2. 日本への興味、特に       

Ich interessiere mich für Japan, besonders für                 

3. 日本への接点があった(スポーツを習った/友人・知人/その他     

Ich hatte einige Berührungspunkte mit Japan (Sport wie Aikido,  Karate/ Freunde oder Bekannte/ sonstiges ).

4. 日本語への興味

Ich interessiere mich für Japanisch.

5. その他 Sonstiges                 


8 大学で日本語を学ぶ目標は何ですか?

Welches Ziel verfolgen Sie mit Ihrem Studium (der jap. Sprache)?

1. 日本語で日常のコミュニケーションができる

Alltagsgespräche führen zu können

2. 専門的内容のコミュニケーションができる

(auf meinem Fachgebiet) Fach gespräche führen zu können

3. 言語のプロ(通訳・翻訳家・その他)として働く

als Spezialist für Japanisch zu arbeiten (ÜbersetzerIn, DolmetcherIn, sonstiges)

4. その他 Sonstiges                        


9 今まで日本語の授業を受けて、期待と現実の差がありましたか?あれば、それは何でしたか?

Haben sich Ihre Erwartungen an den Japanisch unterricht bisher erfüllt? Wenn nicht, in welchen Punkten nicht?


10 あなたは、日本語学習にこれまでどれくらい時間と労力をかけてきましたか?(学期中、週に何時間?)以下の項目別に答えてください。

Wieviel haben Sie schon ins Lernen der japanischen Sprache investiert? Oder wieviel müssten Sie nach Ihrer Erfahrung lernen? (Wieviel Stunden pro Woche verwenden Sie für die Vor- und Nachbereitung des Unterrichts?)

語彙 Vokabeln (  )時間 Stunde(n)

漢字 Kanji (  )時間

文法 Grammatik (  )時間

読解 Leseverständnis  (  )時間

独文和訳・作文 Übersetzung (Deutsch-Japanisch)Aufsatz (  )時間

会話 Konversation (  )時間

合計 insgesamt Stunde(n)


この時間はあなたの生活の中で妥当な時間数でしょうか。

Ist diese Stundenzahl im Hinblick auf Ihr Privatleben akzeptabel?

多すぎる (他を犠牲にしている)Sie ist zu groß.(Anderes leidet.) 

まあまあ so lala

自分では少なすぎると思う Sie ist zu gering. (Ich sollte mehr tun.)


11 授業以外に何か努力をしましたか。

Machen Sie außerhalb des Unterrichts und Vor-bzw. Nachbereitung noch irgendetwas, um Ihr Japanische zu verbessern?


12 また学期休み中も日本語の勉強をしましたか。何をしましたか。

Haben Sie in den Semesterferien Japanisch gelernt? Was?


13 クラスメートとグループで勉強することはあります(ありました)か。

Haben (Hatten) Sie Gelegenheit, mit Ihren Kommilitonen in der Gruppe zu lernen?

( )いいえ、ありません。 Nie.

( )はい、1度あります。Ja, nur ein Mal.

( )はい、何度かあります。Ja, einige Male.

( )はい、よくあります。 Ja, oft.


14 クラスメートの存在が日本語学習に影響を与えていると思いますか。「はい」の場合、どんな影響ですか。

Glauben Sie, Ihre Kommilitonen nehmen bei dem Lernen des Japanischen auf Sie Einfluß? Wenn ja, welchen Einfluß?


15 あなたにとって重要な度合いを1(重要)から4(重要でない)までで書いてください。

Was steht für Sie speziell beim Japanischlernen im Vordergrund? Geben Sie die Reihenfolge von 1: wichtig bis 4: weniger wichtig an.

話す sprechen (  )  聞く hören(  ) 

読む lesen(  )     書くschreiben(  )


16 あなたの日本語学習について当たっている程度に○をつけてください。

Welche der folgenden Aussagen trifft auf Sie zu?


1) 正確さに自信がなければ話さない。

Wenn ich mir nicht vollcommen sicher bin, dass der Satz richtig ist, sage ich lieber nichts.

1                           2                           3                            4                                5
trifft zu                                                                                            trifft nicht zu

2) 文法的正確さよりコミュニケーションできることが大切だ。

Mir ist es wichtig, zu kommunizieren, auch wenn die Grammatik nicht 100% ig perfekt ist.


1                           2                           3                            4                                5
trifft zu                                                                                            trifft nicht zu


3) 情報は耳だけでなく目で得たい。

Es reicht mir nicht, etwas zu hören, ich muss es auch geschrieben sehen.


1                           2                           3                            4                                5
trifft zu                                                                                            trifft nicht zu

17 日本語学習において、何が易しく、何が難しいと思いますか?他の外国語と比べても良いです。

Was ist Ihrer Ansicht nach beim Lernen der japanischen Sprache besonders schwierig und was besonders einfach (vielleicht auch im Vergleich zu den anderen Fremdsprachen)?

 

難しい点について、その理由は何だと思いますか。Woran liegt das?

 

18 日本語学習において、何が面白いですか?何が魅力ですか?

Welche Aspekte sind für Sie beim Japanischlernen interessant oder attraktiv?

 

19 日本語学習を続けますか? Wollen Sie Japanisch auch weiterhin lernen?

はい。-----> 20-1, 2, 3 Ja: weiter mit 201, 2 und 3

いいえ。-----> 20-4 Nein: weiter mit 20-4

20-1 今までに日本語の学習をやめようと思ったことがありますか。

Haben Sie bisher gelegentlich daran gedacht, mit Japanisch aufzuhören?

( )いいえ、ありません。 Nie.

( )はい、1度あります。Ja, nur ein Mal.

( )はい、何度かあります。Ja, einige Male.

 

20-2 「はい」の場合、それはどんな時ですか。

Wenn ja:

Was hat Ihnen Anlaß dazu gegeben?

 

20-3 やめるのを思いとどまった理由は何ですか。

Aus welchem Grund haben Sie dann doch weitergemacht?

 

20-4 やめる理由は何ですか? 

Aus welchem Grund wollen Sie Japanisch nicht mehr lernen?

 

21 日本語の授業について、何か改善点や希望があれば書いてください。

Bitte schreiben Sie Ihre Wünsche oder Vorschläge, falls Sie welche haben, um den japanischen Sprachunterricht zu verbessern.

 

ご協力ありがとうございました。 Vielen Dank für Ihre Antworten.

このアンケートに関する御質問、御意見は以下の担当者にお願いします。

Sie können sich an die folgenden Mitarbeiter wenden, falls Sie Fragen oder Einwände in bezug auf diese Umfrage haben sollten.

 

真嶋 潤子(大阪外国語大学)  Majima, Junko (Fremdsprachenhochschule Osaka)

小山 洋子(テュービンゲン大学)Koyama , Yoko (Universität Tübingen)

飯島 昭治(ハイデルベルク大学)Iijima , Shoji (Universität Heidelberg)